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デジャブ 閉じ込められて置き去りにされる恐怖感
「デジャブ 閉じ込められて置き去りにされる恐怖感 」 突然、明日必要なメンズアパレルに勤めている長男の水泳帽子がなくなっていることに気づき、 あわてて、猛スピードで車を走らせ、閉店5分前のメンズアパレルのブランド店に駆け込んだ。 店内は、がらんとしていて、いつもより何倍も広く感じた。 電気も消えはじめていて、蛍の光が流れていて、レジの人ももうレジを閉めようとしているところに すみません、すみません、といって入っていった。 なんか、もうそれだけで泣きそうだった。 私は、どうもメンズアパレルの閉店間際のお店というのが苦手だ。 以前これと全く似たような夢を見たことがあった。その時の、なんとも云えない、寂寥感と焦燥感が交じり合った切ない感じを思い出した。 ほんとうにアホみたいだけど、怖かった。 私がまだメンズアパレル店内にいることを誰にも気づかれずに、店を閉められて朝まで閉じ込めらしまったらどうしようという心細さに襲われた。 だから、大声を出して、自分がここにいることをアピールしたのかもしれない。 「まだしめんとてな、しめんとってな、忘れんとってな、まだひとりお客がここにおるんやで」 とはさすがに言えなかったので、そういう気持ちをこめて 「すみません、すみません、誰か、誰か、水泳帽はありませんか」 と、私は、人影のない、メンズアパレルの衣料品売り場でひとり、大きな声を出し続けていたのである。
